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2011AUTOBACS SUPER GT Rd8.MOTEGI GT 250km RACE
初音ミク グッドスマイル 今期3度目のポール・トゥ・ウィン 2011シリーズチャンピオンを獲得
 
#4 DRIVER 谷口信輝 番場琢
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いよいよ最終戦を迎えた2011年SUPERGT、舞台は栃木県ツインリンクもてぎ。最終戦では、ハンディウェイトが全車ゼロとなりガチンコ勝負となる。
4号車『初音ミク グッドスマイルBMW』はシリーズチャンピオンに向け、5ポイントビハインドの状態でこの最終戦を迎えた。ハンディウェイトはゼロとなるが、前戦までに課せられた性能調整がどの様な影響を及ぼすか。最後の闘いが幕を開ける。


10月15日(土)公式練習/ノックアウト予選

公式練習から既に雨模様のサーキットはウェットコンディション。レインタイヤを装着し谷口信輝選手がコースイン。状況を確かめながら周回を重ねつつ 2’03.143でトップタイムをマーク。続いて番場琢選手も安定したラップを重ね 2’02.853と谷口選手を上回るファステストラップをマーク。苦手としていたウェットであったが、今回用意されたタイヤもマッチし、幸先の良い滑り出しで公式練習を終えた。

13:05よりノックアウト予選、Q1がスタート。コースは相変わらずウェット。上位16台がQ2へ進出する。まずはGT500とGT300クラス(30分間)混走セッション。谷口選手がステアリングを握り、コースイン早々に2’05秒から04秒台とファステストラップをマーク。番場選手に交代後も05~06秒台と安定した走りでクリアラップをこなし、基準タイムをクリアする。順位が目まぐるしく変化する中、混走セッションが終了。GT300クラスの単独セッション(10分間)へと移行。Q1アタッカーは谷口選手。雨も弱まり浅溝タイヤで谷口選手は03秒台のファステストを連発し、Q1残りわずかでマークした2’03.115で1番手となりQ2進出が決定。チャンピオン争いをする11号車は8番手でQ2へ進む。
予選Q2もウェットでスタート。Q2は番場選手がアタッカー。GT300単独セッション(10分間)で上位10台がQ3へ進出となる。短い時間での争いの中、早々に2’04.230のファステストで1番手に浮上。続いてのラップでは2’04.024とさらにタイムを縮め1番手をキープしたままQ2終了となりQ3進出が決定。11号車も3番手でQ3へ進出する。
決勝のスターティンググリッドを決める予選Q3(10分間)がスタート。Q3は谷口選手が担当。コースイン早々にトップタイムを連発し全4ラップの周回ごとに全てファステストラップをマーク。ラストアタックで最速タイムの2’04.356を叩き出しQ3を終了。今シーズン3度目のポールポジションを獲得した。
一方ライバルの11号車は2番手に付け、チャンピオン争いをしている両マシンがフロントローから決勝のスタートを切る、まさにカチンコ勝負の展開となった。

10月16日(日)決勝レース(53Laps)14:05スタート
ポールポジションを獲得した#4『初音ミク グッドスマイル BMW』はいよいよ決戦の時を迎えた。 
雨模様の中行われた朝のフリー走行とは打って変わり、決勝の天候は晴れ。気温26℃路面温度は33℃と汗ばむほどの陽気となった。 4号車は、今シーズン初の抜擢で番場琢選手がスタートドライバーを務める。
緊張感漂うGT300クラスのフロントローグリッドに並ぶ2台のどちらかがタイトルの栄冠をものにすることとなる。
14:05最終戦のローリングラップが開始となり、隊列も整い一斉にコントロールラインを通過。好スタートを切った4号車は1コーナーから2コーナーをそのままトップで立ち上がり早々に2位以下を放しに掛かる。
11号車は5ラップ目に62号車に抜かれ3番手に。その62号車はトップを走る4号車に迫るような勢いだったが、9ラップ目にトラブルでピットイン。その時点で11号車とのギャップは5秒前後。
その後、ピットスタートから迫ってきた33号車が11号車をパス。18ラップに11号車がピットイン。我々4号車はそれをけん制するように、1ラップあとにピットイン。番場選手はトップをキープしたまま谷口選手にドライバーチェンジ。
素早いピット作業後、ゴールまでの全てを託された谷口選手は、ブラックマークを残しピットアウト。11号車の前でコースに復帰し暫定トップ。
谷口選手はただ一人1分57秒台を連発し後続の33号車、11号車をさらに引き離す。車、エンジン、タイヤ、特に問題なく快調な走りを見せる。後半も谷口選手はタイヤの摩耗を上手く利用しながら33号車を10秒以上、11号車に約20秒というギャップをつけ、トップを独走のままファイナルラップに突入。谷口選手はそのままトップでチェッカーフラッグを受けGT300クラス悲願のシリーズチャンピオンを逆転で獲得した。
2011年シーズン、チーム体制発表時に掲げたシリーズチャンピオン獲得の目標。ドライバーズチャンピオン、チームチャンピオンの両タイトルを征し、我が『GSR&Studie withTeamUKYO』#4『初音ミク グッドスマイル BMW』の今シーズンの激しいタイトル争いは幕を閉じた。 
今シーズン、皆さまからの沢山の温かいご声援に支えられ、シーズンをこのような最高の形で終えることが出来、心より感謝致します。本当に有難う御座いました。残すJAF GPも変わらぬご声援を宜しくお願い致します。
■コメント  

 

■大橋逸夫監督
お陰様でポール・トゥ・ウィンからの優勝とシリーズチャンピオンを獲得することが出来ました。
予選でのポールポジションは、今までの雨のレースでの不安を完全に覆すものであり、これはドライバー、メカニック、エンジニアの最高の団結力に加え、ヨコハマタイヤさんのタイヤが文句無しに最高でした。
本戦はドライでのデータが無かったこともありぶっつけ本番の状態での、番場選手でのスタートは勇気のいる決断ではありましたが後半11号車の平中選手に谷口選手を併せたいという気持ちがあり、決断しました。途中運に助けられた部分は多くありましたが、結果的に表彰台の頂上に登れたのは、皆の”絶対勝ちたい”という気持ちの結果だと思います。
今回も大勢の個人スポンサーがサーキットに足を運んでくださいました。
優勝が決まった後の皆の笑顔、泣き顔が今でも目に浮かびます。
これだけの人に支えられ、応援されているチームの監督を務めさせていただき光栄です。本当にありがとうございました。

   

■片山右京スポーティングデレクター
チームの体制発表会で宣言したシリーズチャンピオン獲得。しかも、ドライバーズタイトルとチームタイトル両方のタイトルを獲れて本当に嬉しく思います。僕の立場として今までの経験をもとに、どれだけチームに貢献できるか、シリーズタイトルが獲れるかという思いでチームに関わっ
てきました。谷口選手と番場選手はドライバーとして本当に良い仕事をしてくれた結果だと思います。 
それに加え横浜ゴムさんが性能調整をカバーできる最高のタイヤを開発し供給してくれたことに感謝致します。それをさらに支えてくれた沢山の個人スポンサーさんやスポンサーさんにも応援して頂き感謝致します。メカニック、チームスタッフ関係者も感謝致します。ファンの方々を含め応援頂いたパワーを貰いチーム一丸となって獲れたシリーズチャンピオンです。本当に有難う御座いました。

   

■谷口信輝選手
大分ではポイントランキングで逆転されて、非常に苦しい状況であることを想定していた最終戦ですが、予選でポールポジションを獲ることができました。
決勝ではフリー走行から一転、ドライコンディションでのレースとなりました。ドライタイヤの目星がついていないなどの不安要素はありましたが、番場選手も非常によく乗れていたので、今回は番場選手からのスタートで行こうということになりました。
番場選手にはスタートドライバーとしてやるべきことをレクチャーしていましたが、やるべきことをキチンとこなしてトップでバトンを渡してくれました。自分としても、念願であった10年越しのチャンピオンを獲得することができて、非常に嬉しいです。
今年、このチームへはチャンピオンを獲るために来ました。
毎戦、レースを重ねるごとにチームとして団結してきてポテンシャルも上がっていることが実感できました。1年目で年間3勝というのは、本当に難しいことだと思います。
今年、このチームで走れてハッピーでした。ありがとうございました。

   

■番場琢選手
この度は今年の目標、そして僕達の夢でもあったシリーズチャンピオンを獲得する事が出来、大変幸せに思っております。まず始めに、横浜タイヤ様、個人スポンサー様、企業スポンサー様、メカニック、チーム及びスタッフ、応援してくれたファンの方々、そして最高のパートナー谷口選手に感謝を言いたいと思います。ありがとうございました。
今回のレースは、優勝しか考えないで茂木に入りました。プレッシャーも凄いものがありましたが、それ以上にしっかり集中していました。今年は、非常に大きく成長できた年だと思います。
谷口選手にたくさんのことを教わり、精神的にもすごく強くなれました。本当にチーム一丸となったからこそチャンピオンを取る事が出来たのだと思います。チーム苦節4年での初優勝。そして、年間チャンピオン。最高の年になりました。本当にたくさんの個人スポンサーの皆様からの応援
があったからです。熱い応援があったからこそ、チェッカー後は熱いものがこみ上げて来て、涙を抑える事が出来ませんでした。皆様、本当にありがとうございました。

 
GSR&Studie with Team UKYO Team Manager Tomomi Takezawa